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金属学会

Co-Cr-Gaホイスラー合金薄膜の結晶構造と磁気特性

(株)高純度化学研究所,東北大学大学院,CREST-JST

目的

大容量不揮発性メモリとして、TMR(トンネル磁気抵抗)素子を使用したMRAM(磁気ランダムアクセスメモリ)の開発が行われている。 TMR素子にハーフメタル(スピン分極率P=1)を用いると、無限大のTMR比が予想される。 フルホイスラー合金はハーフメタルとなることが期待されており、注目されている材料の一つである。 フルホイスラー合金は成分原子の占めるサイトが不規則になるとPが下がるため、いかに規則度の高いL21構造を得るかが重要である。 本研究では、バルクでL21構造を有することが報告されているCo-Cr-Gaホイスラー合金(以下CCG)薄膜を作製し、 その結晶構造および磁気特性を明らかにすることを目的とした。

実験方法

マグネトロンスパッタリング装置を用い、熱酸化シリコン基板上にアズデポ・基板加熱・熱処理と条件を変えて成膜した。 結晶構造はX線回折、磁気特性はVSM、磁気抵抗は四端子法を用いて評価した。

結果

基板加熱で作製した膜のみL21構造となった。その組成はCo2Cr0.95Ga0.73、磁化は287[emu/cm3]であり、理論値の約5割であった1)。また、CCGを下部電極とするトンネル接合を作製したところ、室温で約2.5%のTMR比を得た。


1) S Ishida et al.,J.PHYS.:Condens.Matter 3(1991)5793-5803