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応用物理学会

Pr用新規MOCVD材料Pr(EtCP)3の蒸気圧

Vapor Pressure of a new Pr source Pr(EtCp)3 for MOCVD

はじめに

Pr酸化物含有薄膜は、ゲート絶縁膜や高温酸化物超電導体に検討されている。Pr用MOCVD原料としては、これまで主にPr(dpm)3が検討されてきたが、融点が214℃と高く、CVD時には昇華であった。今回我々はPr用原料として、融点が約70℃の新規化合物、Pr(EtCp)3 <<Pr(C5H4C2H5)3トリス(エチルシクロペンタジエニル)プラセオジム>>を開発した。
このPr(EtCp)3とPr(dpm)3の蒸気圧をCVDの実際に近い気体飽和法によって測定したので報告する。

実験及び結果

Pr(EtCp)3は蒸留精製して得た。融点は70〜73℃、室温では黄緑色の固体である。100℃の動粘性率は7.4cStで、バブリングに適している。水蒸気と容易に反応して水酸化物となる。また酸素で直ちに酸化され茶色の化合物となる。
このPr(EtCp)3を担持したセラミックス粒をガラスシリンダーに充填し、底部よりキャリヤーガスArを入れ、上部よりArと蒸発したPr(EtCp)3を冷却管に導きトラップし、そのPr量をICP発光分析で定量した。全圧10torr、120〜180℃、Ar30〜90sccm、10〜60minで、各ランの蒸発量は0.1〜0.4gであった。気体 で単量体であると仮定して圧力に換算し、Clausius-Clapeyronプロットした(図)。

図より、0.1torrの圧力を与える温度は150℃、蒸発熱ΔH=24.2kcal/molであった。Pr(dPm)3の昇華圧も同様に160 〜190℃で測定した結果、0.1torrの圧力を与える温度は187℃、昇華熱ΔH=40.9kcal/molであった。

Pr(EtCP)3 : Log10P=−5277/t +11.46
Pr(dPm)3 : Log10P=−8933/t +18.41
P : torr  T : K


第48回春応物予稿集P873(2001)