製品案内

ランタゲン

当社では、長年にわたり種々の金属アルコキシドの研究・開発・製造・販売を行い、多くの経験とノウハウを蓄積して参りました。一般に金属アルコキシドは、金属酸化物薄膜やバルクの製造法であるゾルゲル法やMOCVD法の原料として用いられています。近年、Laをはじめとするランタノイドアルコキシドは不斉合成触媒の原料としても注目されるようになりました。そのなかで当社のランタノイドアルコキシドの触媒活性は多くのユーザーから高い評価をいただいています。
当社は東京大学大学院薬学系研究科柴崎正勝教授のご指導をもとに、不斉合成触媒用ランタノイドアルコキシドの触媒活性評価法を開発しました(特許出願中)。この評価法を用いて製造ロット毎に評価を行い、合格品をLanthagen®(ランタゲン)としてご提供することにしました。ここにそのランタゲンをお客様の研究・開発・試作・生産の便宜のためご紹介させていただきます。


触媒活性評価法の概要

触媒活性評価値は、ランタノイドアルコキシドとBINOL((S)-2,2’-dihydoroxy-1,1’-binaphthyl)からLn-BINOL触媒を調製し、これを用いたカルコンの不斉エポキシ化反応の反応率と不斉収率で示します。
この評価法の反応条件は、触媒性能を確認しやすいように、Ph3As=Oなどの添加物を加えず、低温、短時間で行っています。そのため、文献などに記載されているカルコンの不斉エポキシ化反応のデータと比較すると反応率、不斉収率とも低いデータを示します。

触媒活性評価法の概要

反応例1,2

Nitro-aldol reaction3
Nitro-aldol reaction
Michael reaction4
Michael reaction
Epoxidation reaction of enone5, 6
Epoxidation reaction of enone
Epoxidation reaction of α.β-unsaturated N-acylimidazole7
Epoxidation reaction of α.β-unsaturated N-acylimidazole
Epoxidation reaction of α.β-unsaturated amide8
Epoxidation reaction of α.β-unsaturated amide
Cyanosilylation reaction of ketone9, 10
Cyanosilylation reaction of ketone
Hydrophosphonylation reaction11
Hydrophosphonylation reaction
References:(1)Review: Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1997. 36. 1236. (2)Review: Chem. Rev. 2002. 102. 2187. (3)J. Am. Chem. Soc. 1993. 115. 10372. (4)J. Am. Chem. Soc. 2000. 122. 6506. (5)J. Am. Chem. Soc. 1997. 119. 2329. (6)J. Am.Chem. Soc. 2001. 123. 2725. (7)J. Am. Chem. Soc. 2001. 123. 9474. (8)J. Am. Chem. Soc. 2002. 124. 14544. (9)J. Am.Chem. Soc. 2001. 123. 9908. (10)Tetrahedron Lett. 2002. 43. 8467. (11)J. Am. Chem. Soc. 1998. 120. 3089. Other examples: (12)J. Am. Chem. Soc. 2001. 123. 2466. (13)Angew. Chem. Int. Ed. 1999. 38. 3504. (14)Angew. Chem. Int. Ed.2002. 41. 3636.
上記の資料は、東京大学大学院薬学系研究科 柴崎正勝 教授のご好意によるものです。


触媒用ランタノイドアルコキシド一覧

*1 会合度は、ベンゼン凝固点降下法にて測定した分子量から計算した。
*2 溶解度は、室温における溶液1L中の溶質の量を示す。
*3 希土類金属含量、不純物含量は分析例を示す。―は未測定であることを示す。
コードNo. LAR04GB PRR02GB SMR02GB GDR02GB YBR02GB YYR04GB
製品名 ランタゲン®
トリ-イソプロポキシランタン
ランタゲン®
トリ-イソプロポキシプラセオジム
ランタゲン®
トリ-イソプロポキシサマリウム
ランタゲン®
トリ-イソプロポキシガドリニウム
ランタゲン®
トリ-イソプロポキシイッテルビウム
ランタゲン®
トリ-イソプロポキシイットリウム
化学式 La(O-i-C3H7)3 Pr(O-i-C3H7)3 Sm(O-i-C3H7)3 Gd(O-i-C3H7)3 Yb(O-i-C3H7)3 Y(O-i-C3H7)3
名称 Lanthanum
tri-isopropoxide
Praseodymium
tri-isopropoxide
Samarium
tri-isopropoxide
Gadolinium
tri-isopropoxide
Ytterbium
tri-isopropoxide
Yttrium
tri-isopropoxide
CAS No. 19446-52-7 19236-14-7 3504-40-3 14532-05-9 6742-69-4 2172-12-5
分子量 316.2 318.2 327.6 334.5 350.3 266.2
性状 White solid Light green solid Yellow-orange solid White solid White solid White solid
会合度*1 - - - - - 4.0
溶解度(g/L)*2 THF 320 300 470 250 310 240
Toluene 200 220 280 290 270 200
Hexane 270 310 470 250 310 240
IPA 80 50 40 30 180 20
希土類金属含量*3(%) 43.9 46.0 48.3 50.0 47.6 37.3
不純物*3(%) Al <0.01 <0.01 <0.01 <0.01 <0.01 0.02
Ca <0.01 0.06 <0.01 <0.01 <0.01 <0.01
Fe <0.01 <0.01 <0.01 <0.01 <0.01 <0.01
Si <0.01 <0.01 0.03 0.03 <0.02 0.03
Na 0.30 0.10 0.13 0.52 <0.01 <0.01
Cl 0.68 1.0 0.47 0.26 0.02 0.06
触媒性能 yield(%) ≥55 ≥63 ≥54 ≥82 ≥41 ≥84
ee(%ee) ≥70 ≥51 ≥56 ≥51 ≥62 ≥15

取り扱い上の注意

  1. 製品は不活性ガスが充満したガラスアンプル入りです。
  2. ランタノイドアルコキシドは、大気中のわずかな水分と接触すると分解し、触媒活性が失われます。取り扱いは乾燥した不活性ガスで十分に置換したグローブボックスやグローブバッグ内で行ってください。
  3. 一度アンプルを開封したら、すぐに使い切ってください。ガラス瓶やグローブボックス内でもわずかな水分と反応し、触媒活性が低下していきます。
  4. 製品の溶解に用いる溶媒は、十分に脱水してお使い下さい。

ご注文方法

  1. 本カタログに記載の触媒用ランタノイドアルコキシドをご注文の際には、“ランタゲン”であることを明記してください
  2. 本カタログのコードNo、品名、数量を明記されてファックス、または電話にてご注文下さい。
  3. 3gと50gの入れ目があります。より多くの数量をご入用の場合にはお問い合わせ下さい。
  4. ランタゲン以外にも、希土類ではCe、Nd、Eu、Dy、Er。そのほかにもAl、Zr、Hf等様々な金属のアルコキシドを取り扱っております。お問い合わせ下さい。