インフォメーション

2015年度 インフォメーション

定温度保持材料(蓄熱材)〈商品名 Smartec® HS〉


定温度保持材料は物質の「蓄熱特性」を利用した材料です。
蓄熱材は、物質の大きな熱容量を利用し温度を一定に保つための材料の総称です。代表的なものに、氷と水の転移熱を利用したものがあります。
2011年に独立行政法人理化学研究所では、二酸化バナジウムの一部を他の金属で置換した物質に、大きな蓄熱特性を持つことを発見し、保持温度を自由に選択できるタイプの蓄熱材」の特許を取得しました。
弊社では本材料の製品化にいち早く取り組み、理化学研究所より初めて特許権等の実施許諾契約をうけました。

  写真:Smartec HS 70

従来開発されてきた材料は、固相と液相が変わるときの発熱、吸熱を利用するため、液化や大きな体積変化により容器に制約があり、小さい熱伝導から熱応答が悪い、蓄熱材自体が分解する、保持温度が物質固有の相転移温度に制限される、などの課題がありました。
蓄熱材の圧倒的大部分が、固液相転移を利用していますが、本材料は、VO2のもつ大きな潜熱を利用し、最大の特徴は、固体-固体間の相転移を利用しているという点です。

シリーズの一例として、11℃での蓄熱特性を持つV0.977W0.023O2は、室温下で0℃に保冷する能力が、同じ条件下で0℃に保冷する氷の能力とほぼ同等となります。 バナジウムと置換する元素、比率を制御することで、室温付近だけでなく、低温(-30℃)から高温(200℃)近傍まで制御が可能です。

 

■一般的な潜熱蓄熱材(水・氷)

■酸化バナジウム系蓄熱材

蓄熱材の標準ラインナップ
「Smartec HS 10」 低温領域対応品 制御温度:約10℃ 
「Smartec HS 70」 高温領域対応品 制御温度:約70℃ 
「Smartec HS 120」 高温領域対応品 制御温度:約120℃

 ※その他の制御温度への対応については随時ご相談を受け付けております。


本定温度保持材料のメリット

従来ある蓄熱材料と比較して
 固体であり、容器の制約を受けない
 樹脂混錬等により、様々な形状への加工が可能である
 組成制御により、保持温度を自由に選択できる
 熱伝導が高く、熱応答特性が高い
 過冷却がなく、比熱式と違い一定温度を保持する
 不燃性であり、耐熱温度が高い

電子材料、機器の構造材、輸送材料など、急激な温度変化の好ましくない用途へ向けて応用が期待できます。

連絡先 営業部 池田・加藤   
    Email: vo2(a)kojundo.co.jp
    ※お手数をお掛け致しますが、お問い合わせの際は(a)を@に変更してご利用下さい。


2015.5